求人を出しても応募が来ない。原稿を読み返すと、仕事内容は「一般事務」の二行だけ、あとは給与と勤務時間の箇条書き。自分でも、これでは選ばれないだろうと薄々わかっている。かといって、現場を回しながら求人原稿を書き直す時間は取れない。

採用まわりを丸ごと外に出すほどではないが、原稿だけなら頼めないか。そう考える経営者の方は少なくありません。実際、原稿制作は採用業務のなかでも切り出しやすい部分です。ただし、誰に頼むかで出てくるものはかなり違いますし、そもそも原稿が原因なのかどうかを先に見ておかないと、書き直しただけで終わってしまうことがあります。

原稿が原因なのか、受け皿が原因なのか

発注先を比べる前に、一つだけ確認しておきたいことがあります。「応募が来ない」のか、「応募は来るが面接に進まない」のかです。

応募がほぼゼロの状態が続いているなら、原稿や掲載条件に原因がある可能性は高いと言えます。一方、月に何件かは応募があるのに採用に至っていないなら、原稿を書き直しても結果が変わらないことが多いものです。応募から面接に進んだ割合を一度数えてみてください。仮に応募5件のうち面接に進んだのが1件だとしたら、原稿を直して応募を10件に増やしても、面接は2件にしかなりません。

この見極めには、面接設定率という指標。応募からの歩留まりを測る第一歩が役に立ちます。数字を取っていなくても、直近3ヶ月の応募者名と「面接まで行ったかどうか」を紙に書き出すだけで傾向はつかめます。掲載中にできる点検については1ヶ月応募がゼロ。掲載中に何を点検するかもあわせてご覧ください。

原稿制作だけを頼める3つの先

原稿の書き直しが必要だと判断したうえで、頼み先は大きく3つに分かれます。

媒体の営業担当広告代理店ライティング代行
費用掲載料に含まれることが多い掲載料・手数料に含まれることが多い1本あたりの制作費
ヒアリング商談のなかで30分〜1時間程度媒体選定と合わせて実施原稿目的のヒアリングに時間を取ることが多い
修正回数掲載前の数回掲載前の数回契約時に回数を取り決める形が多い
媒体の仕様理解自社媒体に詳しい扱う媒体に詳しい媒体依存しない文章力が中心
納品後の運用掲載・効果報告まで掲載管理・媒体提案まで原稿納品で終わることが多い

媒体の営業担当に書いてもらう方法は、追加費用がかからないことが最大の利点です。その媒体でどう見られるか、文字数制限のなかで何を優先すべきかも心得ています。一方で、担当者は多数の求人を抱えており、1社あたりにかけられる時間には限りがあります。扱えるのは自社媒体の範囲なので、「そもそも別の媒体のほうが合う」という提案は出にくい構造です。何を相談できて何が範囲外かは求人媒体の営業担当に、どこまで相談できるのかに整理しています。

広告代理店は複数媒体を横断して提案でき、原稿も媒体選定とセットで組み立ててもらえます。ただし業務範囲は掲載までで区切られていることが多く、応募が来たあとの連絡や日程調整は自社に残ります。この構造は求人広告の代理店に任せている会社が、それでも応募を逃す理由で詳しく扱っています。

ライティング代行は、原稿そのものの質に時間を使える点が特徴です。費用は有料ですが、現場社員への取材を含めて組み立ててくれる先もあります。反面、納品されたテキストを媒体に入稿し、反応を見て直していく作業は自社に戻ってきます。

見積もりの前に聞いておきたい4つの質問

どの先に頼むにせよ、依頼前に確認しておくと齟齬が減る点が4つあります。

ヒアリングは誰に、何分するのか。 社長への30分のヒアリングだけで書かれた原稿は、どうしても会社紹介に寄りがちです。実際にその仕事をしている社員に15分でも話を聞いてもらえるかどうかで、「1日の流れ」の具体性は変わります。

修正は何回までか。 初稿を見てから言いたいことが出てくるのが普通です。修正の回数、修正の依頼方法、何日で戻るのかを先に決めておくと進めやすくなります。

どこまでが納品物か。 テキストだけなのか、見出しやキャッチコピーの案も含むのか、写真の選定や撮影が入るのかで費用感は変わります。写真については求人に載せる写真を、スマホで撮るときの決め方が参考になります。

掲載後に数字を見て直す人は誰か。 原稿は一度出して終わりではありません。応募数が伸びなかったときに、誰が原因を見て、誰が書き直すのか。ここが曖昧なまま掲載だけ進むと、「反応が悪いまま掲載期間が終わった」という結果になりがちです。

なお、自社で書く場合でも埋める順番を変えるだけで原稿は変わります。外に出す前に一度試すなら求人原稿を自分で書くとき、埋める順番は仕事内容からをご覧ください。発注する場合も、この順番を知っておくと、上がってきた原稿を評価しやすくなります。

原稿が効いたあとに起きること

よい原稿が出来上がり、応募が届き始めたとします。ここからが本番です。

応募者は、たいてい複数社に同時に応募しています。応募した会社のうち、先に電話がつながり、先に面接日が決まったところから話が進んでいきます。原稿にかけた費用が結果につながるかどうかは、応募が入った当日に誰が、何分以内に、どの手段で連絡できるかにかかってきます。

ここで起きやすいのが、原稿制作を外に出して手は空いたのに、応募対応が社長や総務担当に集中したままという状態です。応募が3件だった頃は何とか回っていた連絡が、10件になると翌日以降にずれ込み、せっかくの応募が面接に届かなくなります。原稿を直すほど、この負荷は増えます。

つまり、原稿制作だけを外に頼むという選択は、「応募後の対応には余力がある」会社に向いた進め方です。余力がないのであれば、原稿を直す前後どちらであっても、応募を受け止める側の体制を一緒に考えておいたほうが、結果的に費用の回収は早くなります。

順番を決めてから、依頼先を決める

整理すると、判断の順番はこうなります。まず応募数と面接設定率を見て、詰まっているのが応募前か応募後かを切り分ける。応募前なら原稿制作の依頼先を、ヒアリング・修正回数・納品後の運用の3点で比べる。応募後にも詰まりがあるなら、原稿と同時に受け皿を整える。

社外採用部は、求人や媒体の運用といった母集団形成から、応募の受付・初回連絡・日程調整・面接前後のフォロー、内定や入社後のフォローまでを、採用事務局として社外から担うサービスです。面接そのものと採否の判断は御社に残していただき、それ以外の実務をお任せいただく形になります。料金は月額49,800円〜(別途初回設計費100,000円)で、以降は支援内容と工数に合わせて個別にお見積りします。採用の局面に応じて担当をアサインするため、一人分の人件費で複数の役割を使い分けられるのが特徴です。

「原稿だけ直せば足りるのか、受け皿から見直すべきか」の切り分けからご相談いただけます。現状の応募数と対応の流れをお聞かせいただければ、どこから手を付けるのが早いかを一緒に整理します。まずはお問い合わせからお気軽にご連絡ください。