求人を出して1ヶ月、応募が1件も来ない。媒体の担当者に聞いても「もう少し様子を見ましょう」と言われ、社内からは「まだ決まらないのか」と聞かれる。掲載期間はまだ残っているので取り下げるわけにもいかず、かといって毎日管理画面を開いて0件を確認するだけの日が続く。
この状態でいちばん起きやすいのは、待ちくたびれた末に「媒体を変える」「掲載料を上げる」と即断してしまうことです。掲載中にできる点検はいくつもありますし、応募が来ていない1ヶ月は、応募が来たあとの受け皿を整える時間としては非常に都合がいい期間でもあります。この記事では、掲載期間の途中でいま何を見ればいいのかを、順番に整理します。
まず「見られていないのか、見たが押さなかったのか」を分ける
応募ゼロには、大きく2つの原因があります。求人がそもそも候補者の画面に出ていない(露出の問題)か、出てはいるが応募ボタンまで行かなかった(内容・導線の問題)かです。この2つは打ち手がまったく違うので、混ぜたまま議論しても答えが出ません。
多くの求人媒体には、表示回数・閲覧数・応募数といった数字が管理画面に出ています。呼び方は媒体によって違いますが、「何回一覧に出たか」「何人が詳細を開いたか」は確認できることがほとんどです。分からなければ媒体の担当者に聞けば出してもらえます。
仮の数字で考えてみます。1ヶ月で詳細ページの閲覧が20件しかないなら、これは露出の問題です。原稿をいくら直しても、見ている人が20人では応募ゼロもあり得ます。一方、閲覧が300件あって応募ゼロなら、見た人が読んで応募しなかったということですから、原稿・条件・応募導線のどこかで止まっています。
まずここを分けてください。分けないまま「反応が悪いから増額」と決めると、露出は増えても応募しない人を増やすだけ、という結果になりかねません。
掲載中でも動かせる4つの点検項目
掲載期間の途中でも、原稿の一部修正や写真の差し替えは受け付けてくれる媒体が多くあります。まずは自社の掲載プランで何が変更可能かを、媒体担当者に確認してください。そのうえで、次の4か所を見ます。
| 症状 | 点検する場所 | 掲載中にできる手当て |
|---|---|---|
| 閲覧数が極端に少ない | 掲載順位・表示エリア | 掲載プランの表示条件、エリア設定や職種カテゴリの選び方を確認する |
| 検索に出てこない | 職種名・キーワード | 社内用語や正式名称だけになっていないか。候補者が打つ言葉(一般的な職種名+地名)を入れる |
| 閲覧はあるが応募がない | 写真・仕事内容の書き方 | 外観だけ、ロゴだけの写真を、働いている場所と人が写ったものに差し替える |
| 詳細まで読まれている | 応募ボタンまでの導線 | 応募方法が電話のみになっていないか、入力項目が多すぎないか |
とくに見落とされやすいのが、最後の応募導線です。実際によくあるのは、応募手段が日中の電話のみになっているケースです。在職中の方は日中に電話できません。また、応募フォームに履歴書の添付を必須にしていると、その場で用意できない人はそこで離れます。
もうひとつは職種名です。社内で使っている呼び方(「作業スタッフ」「業務職」など)のままだと、候補者が検索する言葉と噛み合いません。候補者が打ちそうな言葉で自分の求人を検索してみて、何ページ目に出てくるかを一度確認してみてください。これは掲載中でもすぐできます。
原稿そのものを大きく書き直すかどうかは、掲載が終わってからの判断で構いません。そのときの考え方は同じ求人を再掲載するとき、前回から何を変えるかにまとめています。
応募が来ない1ヶ月に、受け皿を仕込んでおく
応募ゼロの期間は、採用活動が止まっている時間に見えますが、実は応募後の準備に使える唯一まとまった時間です。応募が来始めてからテンプレートを作ろうとしても、目の前の対応に追われて手がつきません。
この期間に仕込んでおきたいのは、次の3つです。
ひとつめは、初回連絡の文面です。電話がつながらなかったときに送るSMS、面接候補日を提示するメール、条件が合わない方への見送り連絡。この3種類を先に文章にしておくと、応募が来た日に考える時間がゼロになります。
ふたつめは、面接枠です。応募が来てから面接官の予定を探すと、候補日の提示が数日遅れます。週のうち「この曜日のこの時間は面接に使う」と先に決めて仮押さえしておく方法は、面接枠が取れない。現場が忙しい会社の面接枠の作り方で詳しく扱っています。
みっつめは、誰が決めるかです。書類を見て会うかどうかを判断するのは誰か、社長が不在のときは誰が代わりに決めるのか。ここが曖昧だと、せっかく応募が来ても「社長に聞いてから」で初回連絡が翌日以降にずれます。
応募が久しぶりに1件届いた月ほど、その1件の重みは大きくなります。母集団が小さい会社ほど、1件の取りこぼしが採用結果に直結しやすいという考え方は、応募が少ない会社が、応募を増やす前にやるべきことでも整理しています。
「ゼロだから増額・媒体変更」を即断しない判断軸
1ヶ月ゼロという事実は重いのですが、それだけで追加投資を決めるのは早すぎます。判断の前に、次の3点を確認してください。
掲載した時期と期間。応募には時期の波があります。連休をまたいだ4週間と、求職者が動きやすい時期の4週間では前提が違います。過去に応募があった月と今回の掲載月がずれているだけ、ということもあります。
募集条件が地域の相場から外れていないか。同じ媒体の同じエリア・同じ職種の求人を10件ほど並べて、給与・勤務時間・休日を見比べてみてください。ここで明確に見劣りしているなら、掲載費を上げても結果は変わりにくくなります。条件を動かす判断については、応募が増えると対応工数も増える点も含めて応募条件を緩めると応募は増えるが、対応の手間も増えるをご覧ください。
過去の応募者リストが残っていないか。半年前、1年前に応募して見送りになった方、途中で連絡が途絶えた方。新しい広告費をかける前に、手元の名簿を見直すほうが早いことがあります。
そのうえで増額や媒体追加を決めるなら、それは根拠のある判断です。順番としては、露出の点検 → 原稿と導線の点検 → 受け皿の準備 → それでも動かなければ投資の見直し、となることが多いように感じます。
応募ゼロの1ヶ月を、次の1件のための準備期間に
応募がない月に何もしていないと、応募が戻ってきたときに同じ取りこぼしを繰り返します。逆に、この期間に連絡文と面接枠と決裁ラインを整えておけば、次に届いた1件を面接まで運べる確率は上がりやすくなります。
社外採用部は、応募の受付・初回連絡・日程調整・面接前後のフォロー・内定と入社のフォローまでを、御社の採用事務局として社外から担うサービスです。求人広告の運用や母集団づくりそのものを請け負うものではありませんが、「応募が来たときに確実に受け止められる状態」を、応募がない時期のうちに一緒に作っておくことはできます。月額49,800円〜、初回設計費100,000円、以降は支援内容・工数に合わせて個別にお見積りする料金体系で、まずは連絡文と面接枠の設計からご一緒することも可能です。
掲載中の点検項目の洗い出しも含めて、現状をお聞きするところから始めます。お問い合わせはこちらからお気軽にご相談ください。
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