年度替わりの転勤・進学・就職が重なるため、引越しの作業日は3月下旬から4月上旬にかけて詰まりやすくなります。この時期に向けて短期の作業スタッフを集めようと、2月に入ってから求人を出したものの、面接の予定が組めないまま繁忙期を迎えてしまった。そんな経験をお持ちの経営者や配車・総務の責任者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

短期スタッフの募集は、求人を出す時期よりも、どの順番で誰に声をかけるかで結果が変わります。学生や副業で働く人の春の予定は、年明けから少しずつ埋まっていくことがあるからです。この記事では、12月から動き出す前提で、繁忙期の人員を2月までに固めるための段取りを時系列で整理します。

12月から逆算する。2月に動き出すと間に合わない理由

2月に募集を始めると、応募から面接、雇用契約、事前の研修までを1か月足らずで終えることになります。年度末に向けて人手を探しているのは自社だけではありません。そのため、学生や副業者が予定を決める前に声をかけられるかどうかが分かれ目になります。逆算の目安は次のとおりです。

時期(目安)やること
12月上旬前年の稼働記録から、必要な人数と作業日を出す。予算と決裁者を決める
12月中旬〜下旬前年の短期スタッフへ再声かけし、年内に意向を確認する
1月上旬新規募集を開始する(求人媒体、学校、スタッフからの紹介)
1月中旬〜2月上旬説明会兼面接を開き、稼働可能日をすり合わせる
2月中旬稼働日を確定し、雇用契約と事前研修の日程を決める
2月下旬〜3月上旬研修、初日の集合案内、前日のリマインド

ポイントは、12月の時点で「何日に何人必要か」を日付単位で出しておくことです。「3月に10人くらい」のままでは、応募者に稼働日を聞いても判断ができません。年間を通した波への備え方は採用の繁忙期だけ回らない。年間の波にどう備えるかで扱っていますので、この記事では引越しの春に絞って進めます。

最初に声をかけるのは、前年の短期スタッフ

新規募集より先に手を付けたいのが、前年の繁忙期に働いてくれた人への再声かけです。作業の流れや現場の雰囲気をすでに知っているため、説明や研修の手間を減らせます。

まず前年の勤怠やシフト表から一覧を作り、現場の責任者に「また来てほしい人」に印を付けてもらいます。連絡先が古くなっている場合もあるので、電話とSMSの両方を用意しておくと安心です。

声かけでは、次の4点を一度に伝えます。

最後の紹介のお願いは、前年スタッフに声をかけるこの場面だからこそ頼みやすいものです。返事の内容は「参加」「日によっては可」「不参加」の3つに分けて記録しておくと、新規募集で何人を集めればよいかがはっきりします。前年に応募だけで終わった人への連絡を考える場合は、過去に応募してきた人に、もう一度連絡していいのかの線引きもあわせて確認してください。

学生と副業者で、初回連絡の手段と中身を変える

新規の応募者は、学生と副業者で動ける時間も確認すべきことも違います。同じ連絡のやり方で対応すると、つながらなかったり、確認漏れが起きたりしやすくなります。

学生副業・兼業の社会人
最初の連絡授業中は電話に出られないことがあるため、まずSMSで用件を送る本業の勤務中を避け、昼休みか夕方以降に電話。つながらなければSMS
初回で確認すること春休みの期間、試験・卒業式・引越しなど動けない日、年齢本業の休日、本業の就業規則上の副業の可否(本人に確認してもらう)
稼働日の聞き方平日も含めて動ける日をカレンダーで出してもらう土日・祝日のうち確実に入れる日を先に押さえる

学生の場合、18歳未満の方は深夜帯に働けないなどの制限があるため、年齢は最初に確認しておきます。副業者の場合は、本業の都合で返信が遅れることもあります。返信を待ちきれずに諦めず、追いかける回数をあらかじめ決めておくとよいでしょう。本業との両立の確認については副業・兼業希望者からの応募。本業との両立をいつ確認するかで詳しく扱っています。

説明会形式で面接を1日にまとめ、来ない人の分を見込む

短期スタッフを一人ずつ面接していると、日程調整の往復だけで1月が終わってしまいます。そこで、説明会と面接をひとまとめにした日を、たとえば1月中旬から2月上旬に週1回ずつ設けます。

当日の流れは、全体への仕事説明を先に行い、そのあと一人ずつ短い面談をする形が組みやすいです。全体説明では、1日の作業の流れ、集合場所と時間、服装と持ち物、荷物の持ち方などけがを防ぐための注意を伝えます。こうすると、個別面談の時間は稼働可能日のすり合わせに集中できます。採否は会社が判断し、その場で伝えるか、翌日までに連絡すると決めておくと、応募者を待たせずに済みます。複数枠の組み方や一斉リマインドの詳細は倉庫・軽作業の大量募集。1日で面接をまとめる段取りも参考になります。

人数には余裕を持たせます。仮に必要な稼働人数が10人で、自社の前年の記録では「予約者のうち実際に来た人が8割」「来た人のうち採用して稼働まで至った人が5割」だったとします。この場合、10 ÷ 0.5 ÷ 0.8 = 25人の予約を集めることが目安になります。さらに、稼働初日に来られなくなる人が出ることもあります。たとえばその分を2人と見込むなら、確定人数は12人にしておきます。比率は自社の記録から出すのが基本です。前年の記録がなければ、今年の結果を来年のために残しておきましょう。

繁忙期の採用を、毎年の段取りにする

繁忙期が終わったら、稼働してくれた人の一覧、現場の評価、連絡がついた手段、説明会の来場人数を記録しておきます。この記録が、翌年12月の再声かけと人数計算の出発点になります。

とはいえ、年末から2月にかけては、本業の見積もりや配車の調整も重なる時期です。前年スタッフへの連絡、応募者への初回連絡、説明会の予約受付や前日のリマインドまで社内で抱えきれない場合は、外部の手を借りる方法もあります。社外採用部では、求人の運用や学校との接点づくりといった母集団形成から、応募の受付・初回連絡・日程調整・稼働前のフォローまでを代行します。説明会での面談と採否の判断は御社に担っていただく形です。料金は月額49,800円〜、初回設計費100,000円で、支援内容と工数に合わせて個別にお見積りします。来春の繁忙期に向けた段取りを相談したい方は、お問い合わせからお気軽にご連絡ください。