物流倉庫のピッキング、仕分け、梱包といった軽作業の募集は、1人ずつ採るというより「今月あと10人」という単位で動きます。ところが応募対応のやり方だけは、正社員採用と同じまま。1件ずつ電話をかけ、1件ずつ候補日を聞き、1件ずつ現場責任者に予定を確認する。この進め方だと、応募が20件、30件と積み上がった時点で処理が追いつかなくなります。

同じ現場系の採用でも、ドライバーのように1人あたりの選考が重い職種とは段取りが変わります(ドライバー採用についてはドライバー採用は入社後が本番。3ヶ月以内の離職を防ぐフォローで別途整理しています)。倉庫・軽作業は「一人ひとりに時間をかけない代わりに、全員を早く前に進める」設計が向いています。この記事では、面接を1日にまとめる段取りを、件数の目安を添えて具体的にお伝えします。

応募1件ごとに日程を合わせると、途中で破綻する

応募が月に数件であれば、候補者ごとに都合を聞いて調整するやり方でも回ります。しかし倉庫の大量募集では、繁忙期に入ると1日に何件も応募が届きます。

このとき何が起きるか。まず初回連絡が翌日以降にずれます。次に、候補日を3つ提示して返事を待ち、返事が来た頃には現場責任者の予定が埋まっている。もう一度候補日を出し直す──この往復が1件ごとに発生します。軽作業の応募者は複数の求人に同時に応募していることが多く、往復している間に他社で決まってしまいます。

さらに厄介なのは、面接日がバラバラに散ることです。仮に週に5人の面接を別々の日に入れれば、現場責任者は5日とも作業を抜ける必要があります。1人あたり30分の面接でも、移動や前後の段取りを含めれば実質は1時間近く現場が空きます。倉庫の稼働を止めないためにも、面接は日を絞ってまとめたほうが合理的です。

曜日を固定して、時間帯を区切った複数枠にする

おすすめしたいのは、面接日をあらかじめ曜日で固定してしまう方法です。

たとえば「毎週火曜と木曜の14時〜17時」を面接の時間帯として先に押さえます。そのうえで30分刻みの枠を作り、1枠に2〜3名を割り当てる。応募者への案内は「◯月◯日(火)14時00分にお越しください」と1つの日時を指定する形にします。候補日を並べて選んでもらうのではなく、こちらから指定する。ここが個別調整との大きな違いです。

進め方は、来場した方をまとめて集めて仕事内容・シフト・時給・作業環境を10分程度で説明し、そのあと1人5〜10分の個別面談に移る「説明会型」が扱いやすい形です。説明部分をまとめてしまえば、同じ話を何度も繰り返さずに済みます。倉庫内の見学を組み込む場合も、まとめて案内できます。

もう一つ、指定日時に来られない方への逃げ道は用意しておいてください。「その日程が難しい場合は、次回◯月◯日(木)14時のご案内も可能です」と次回の日程を先に添えておくと、候補日を聞き直す往復が減ります。面接枠を先に押さえる考え方そのものは、面接枠が取れない。現場が忙しい会社の面接枠の作り方でも扱っていますので、あわせてご覧ください。

来場率を前提に、枠は多めに置く

大量募集で必ず確認していただきたいのが、「面接を設定した人数」と「実際に来た人数」は別だという前提です。軽作業の募集は応募のハードルが低いぶん、日程を確定しても当日来ないケースが一定数出ます。これは会社に問題があるからではなく、この職種の構造としてそうなりやすいものです。

だからこそ、必要人数から逆算して枠を多めに置く設計にします。以下は仮の数字を使った枠設計の例です。実際の比率は自社の記録から出してください。

段階仮の数字考え方
採用したい人数5名現場からの要請
面接に来てほしい人数10名面接後の見送り・辞退を見込む
面接を設定する人数15名当日来ない方を見込む
用意する面接枠18名分直前の追加応募を受けられる余白

大切なのは、この比率を感覚ではなく記録で持つことです。3回ほど説明会型の面接を回せば、自社の「設定に対する来場の割合」がおおよそ見えてきます。数字の取り方は面接設定率という指標。応募からの歩留まりを測る第一歩が参考になります。

枠に余裕を持たせておくと、応募が急に増えた日でも「来週火曜の14時30分が空いています」とその場で案内できます。これが応募当日に日程を確定できる状態をつくり、他社に流れるのを防ぎやすくします。

前日リマインドは、一斉送信の型を作っておく

面接日をまとめる最大の利点は、リマインド連絡もまとめて出せることです。

前日の決まった時間、たとえば夕方16時に、翌日の来場予定者へ同じ文面のSMSを一斉に送る。文面は日時と場所だけを差し替える形にしておけば、10名でも15名でも数分で終わります。個別調整をしていると、この一斉送信ができません。

送る内容は、日時・住所・目印になる建物や入口・持ち物・所要時間・当日の連絡先。倉庫は住宅街から離れた場所や工業団地内にあることが多く、「バス停からの徒歩ルート」「守衛所で名前を伝える」といった一文があるだけで、当日の迷いが減ります。動きやすい服装・靴で来ていただきたい場合も、ここで伝えておきます。文面の組み立て方は面接前日のリマインドメール例文。送る内容と気をつけたい一言にまとめています。

当日の朝にもう一度、短い一文を送る運用も有効です。「本日14時にお待ちしております。お気をつけてお越しください」程度で構いません。前日と当日の二段構えにすると、来場率が上がりやすいと考えられます。

1日にまとめると、社内の負担も測れるようになる

面接を曜日固定にすると、副次的な効果があります。採用にかかる社内の時間が、はっきり見えるようになるのです。

「毎週火曜の14時から17時は現場責任者が採用に出る」と決めておけば、月にどれだけの時間を使っているかが計算できます。バラバラに面接を入れているうちは、この時間は誰にも見えません。見えないコストは削れませんし、外部に任せるべきかどうかの判断もできません。

一方で、面接そのものは1日にまとめられても、その前段にある応募受付・初回連絡・日程の割り当て・リマインド送信・来なかった方への再案内は、応募が届くたびに発生し続けます。大量募集の負荷は、実はこの前段に集中しています。応募が20件を超えたあたりから、総務担当者の通常業務を圧迫し始めることが多いものです。

社外採用部は、この応募受付から面接前後のフォローまでを、御社の採用事務局としてお引き受けするサービスです。求人の出稿そのものは行いませんが、届いた応募を面接日にまとめて着地させるところまでを担当します。月額49,800円〜、初回に設計費100,000円をいただき、以降は支援内容・工数に合わせて個別にお見積りする料金体系です。繁忙期だけ応募が跳ね上がる倉庫の採用とは相性の良い形だと考えています。

応募は来ているのに面接まで運べていない、現場責任者が面接のたびに作業を抜けている。そうした状況であれば、一度お問い合わせください。サービス責任者の佐々木が、現在の応募件数と現場の稼働状況をうかがったうえで、面接をまとめる段取りの案をお出しします。