ドライバーの応募が届いたので履歴書を開くと、免許の欄に「普通自動車第一種運転免許」とだけ書かれている。取得年月日は書いてあるが、それが何トンまで乗れる区分なのかはすぐに判断がつかない。経歴欄には「運送会社勤務 5年」。5年のうち何年ハンドルを握っていたのか、どんな車格で、どんな荷物を運んでいたのかは書かれていません。

確認したいことは山ほどあるのに、肝心の運行管理者は日中、点呼と配車で電話に出られない。夕方に折り返した頃には、応募者のほうが運行中でつながらない。この時間のすれ違いが、運送業の採用でいちばん応募を取りこぼしている場所です。この記事では、応募後の初回連絡で免許区分と経験をどう確認するか、そしてその連絡を誰がいつ入れるかを整理します。

「大型免許あり」だけでは、何を任せられるか決まらない

トラックドライバーの採用が他職種と違うのは、免許区分の確認が入口の条件そのものになる点です。しかも、履歴書の免許欄だけでは判断しきれません。

よく知られているとおり、普通免許で運転できる車両の範囲は取得時期によって異なります。2007年6月1日以前に取得した方は「中型車は中型車(8t)に限る」の条件付きで車両総重量8t未満まで、2007年6月2日から2017年3月11日までの取得であれば5t未満、2017年3月12日以降の取得では3.5t未満が目安です。同じ「普通免許」という記載でも、任せられる車が変わります。準中型・中型・大型についても、免許証の種類欄と条件欄の両方を見ないと実態がつかめません。確認の際は、応募者本人の免許証の記載と、警察庁や各都道府県警の公表情報をあわせて確認してください。

経験年数も同じです。「運送会社に5年」の中身が、構内のフォークリフト作業中心だったのか、2tでのルート配送だったのか、4軸低床での長距離だったのかで、入社後に任せられる仕事は大きく変わります。年数という数字は、面接の前に中身まで聞いておかないと判断材料になりにくいものです。

ここを面接当日まで持ち越すと、お互いに時間を使って会ったのに「うちの車には乗れない」「想定していた仕事と違う」と分かる、という結果になりがちです。応募後の最初の連絡で、短い質問をいくつか入れておくだけで防げます。

初回連絡で押さえる確認項目

電話がつながった数分、あるいはSMSの短いやり取りで聞いておきたいのは次の項目です。尋問にならないよう、「面接の前に、お乗りいただける車の確認だけさせてください」と前置きをしてから入ります。

確認項目聞き方の例分かること
免許の種類と条件欄「免許証の種類欄には何と書かれていますか。条件欄に『8t限定』などの記載はありますか」任せられる車格
けん引・その他資格「けん引やフォークリフト、危険物、玉掛けなどはお持ちですか」配属できる業務の幅
乗務経験の中身「直近はどのくらいの車格で、どんな荷物を運ばれていましたか」即戦力かどうかの実像
配送形態「地場のルート配送と長距離、どちらの経験が長いですか」自社の運行との相性
乗務のブランク「最後にトラックに乗られたのはいつ頃ですか」慣らし期間の要否
入社可能時期「在職中であれば、引き継ぎにどのくらいかかりそうですか」入社日の見通し

ポイントは、これらを「選考」ではなく「面接の準備」として聞くことです。免許の区分が合わないと分かった場合も、他の車格や構内作業で受け入れられる余地があるなら、その場で提案できます。条件が合わない場合の断り方については、条件が合わない応募者に、その日のうちに丁寧に断るも参考になります。

なお、事故歴や違反歴については、興味本位で踏み込む聞き方は避けたほうが無難です。運転記録証明書の提出をお願いする場合は、本人の同意を得たうえで、何のために使うかを明示して依頼します。健康状態についても、業務上必要な範囲(健康診断の受診歴、睡眠時無呼吸の検査の有無など)に絞り、理由を添えて確認します。

運行管理者が日中電話に出られない構造を、先に認めてしまう

運送会社で応募対応が遅れる原因は、担当者の意識ではなく一日の組み立て方にあります。運行管理者は早朝の点呼に始まり、日中は配車の調整、荷主からの連絡、帰庫後の点呼と日報確認と続きます。その合間に応募者へ電話をかけ、つながらなければかけ直す、という作業を差し込むのは現実的ではありません。

ここで取れる手は、「運行管理者が応募対応をする」という前提を外すことです。

免許区分の確認は、社内の採用方針を知らない人でも、聞く項目さえ決まっていれば実行できます。判断が必要なのは「この経験で採るかどうか」の部分だけで、そこは責任者に残せばよい。この切り分けができていると、応募当日に一次接触が入り、面接日の候補まで提示できます。

面接枠そのものが取れないという場合は、面接枠が取れない。現場が忙しい会社の面接枠の作り方の考え方が使えます。毎週決まった時間に仮押さえしておき、埋まらなければ解放するという運用です。

長距離と地場で、折り返しやすい時間帯は違う

運送業の応募者は、ほとんどが在職中です。そして勤務形態によって、電話に出られる時間がまったく違います。一般に、次のような傾向が言われます。

このばらつきを会社側が推測するより、本人に選んでもらうほうが確実です。電話がつながらなかったら、すぐにSMSを送ります。

〇〇運輸の△△です。ご応募ありがとうございます。面接の日程と、お乗りいただく車の確認でご連絡いたしました。お電話しやすい時間帯を、下記からお選びいただけますか。 ①本日18時以降 ②明日の朝7〜8時 ③その他(ご希望の時間をご返信ください) ご返信いただいた時間にこちらからお電話します。

「お手すきの際にご連絡ください」ではなく、こちらからかけ直す前提で時間だけ選んでもらう形にすると、運転中の相手でも短い返信で済みます。電話・SMS・メールの使い分けの順番は、応募者に電話がつながらない。SMS・メールを組み合わせた連絡の順番で詳しく整理しています。

あわせて、応募受付の自動返信や一次連絡の文面に「折り返しのお電話は、朝6時〜8時/夕方17時〜20時でも対応しています」と明記しておくと、応募者側から動いてもらえる確率が上がります。会社の営業時間と、ドライバーが動ける時間は一致しないという前提で設計してください。

確認から入社後までを、一本の線としてつなぐ

免許区分と経験を初回連絡で押さえておくと、その情報は面接以降でも効いてきます。どの車格から慣らすか、ブランクのある方に何日の添乗を付けるか、入社初日に何を伝えるか。応募時点のメモがそのまま受け入れ計画の材料になります。

逆に、ここを面接の場で初めて聞くと、面接の時間が条件確認で埋まり、人物を見る時間が削られます。ドライバーの採用は入社後の立ち上がりと定着までが本番で、その準備は応募時点から始まっています(ドライバー採用は入社後が本番。3ヶ月以内の離職を防ぐフォロー)。

とはいえ、一次受付を任せられる人が社内にいない、事務が一人で経理も労務も抱えている、という会社は少なくありません。社外採用部は、応募の受付、初回連絡での確認、日程調整、面接前後のフォロー、内定・入社までのフォローを、御社の採用事務局として担います。母集団形成(求人・媒体・スカウトの運用、学校や紹介会社との接点づくり)までを含めて、必要な範囲でお引き受けできます。面接そのものと採否の判断は、車と現場を知る御社に残していただく形です。

料金は月額49,800円〜、初回設計費100,000円。以降は支援内容と工数に合わせて個別にお見積りします。採用の局面に応じて当社から担当をアサインするため、一人分の人件費で複数の役割を使い分けられます。

「応募は来ているのに、免許の確認すらできないまま数日経ってしまう」という状態が続いているなら、一度ご相談ください。現状の受付の流れをうかがい、どこを社外に出せるかを一緒に整理します。

ご相談はこちらから