応募が入ったその日のうちに電話をかけ、つながらなければSMSも送る。初動はきちんとやっている。それなのに面接の当日になって連絡が取れなくなる、あるいは「他社で決まりました」と辞退の連絡が来る。そんな経験はないでしょうか。
このとき、見落とされがちなのが「面接日そのものが何日先か」です。初回連絡が当日でも、提示できた面接日が2週間先なら、候補者にとっての体感はほとんど「遅い会社」と変わりません。この記事では、応募日から面接日までの日数という切り口で、どこまでなら許容できるのか、そして日が空くときに何をすればよいのかを整理します。
初回連絡の速さと、面接日の近さは別の問題
応募対応のスピードというと、多くの場合は初回連絡までの時間を指します。これはたしかに重要で、応募後1時間以内の初回連絡が、採用の歩留まりを変える理由でも触れているとおり、最初の接触が早いほど候補者の記憶に残りやすくなります。
ただ、候補者側から見ると、選考が進んでいるという実感が生まれるのは「面接の日が決まったとき」ではなく「面接を終えたとき」です。日程が確定していても、その日が来るまでは何も確定していません。在職中の方であれば、その2週間のあいだに他社の面接を受け、内定を受け取ることもできてしまいます。
つまり応募対応のスピードには、初回連絡までの時間と、応募日から面接日までの日数という二つの物差しがあります。前者だけを改善して後者を放置すると、「連絡は丁寧だったけれど、結局よその会社が先に決まった」という結末になりやすいのです。
応募から面接までの日数別に、何が起きているか
日数ごとに候補者側で何が起きやすいかを整理すると、次のようになります。なお、ここに挙げているのは一般的に言われる傾向で、調査にもとづく数値ではありません。
| 応募日からの日数 | 候補者側で起きやすいこと |
|---|---|
| 当日〜3日以内 | 応募時の関心が続いている。他社の選考が本格化する前に会える |
| 4〜7日 | 他社の面接も並行して入り始める。志望順位の比較が始まる |
| 8〜14日 | 応募したこと自体の記憶が薄れる。「まだあの会社、受けてたっけ」の状態 |
| 15日以上 | すでに他社で内定が出ているか、転職活動自体が一段落している可能性 |
中途採用では、応募者は同じ時期に複数社へまとめて応募することが多いものです。とくにパート・アルバイトや、人手不足が慢性化している職種では、応募から数日で次の職場が決まることも珍しくありません。2週間先の面接日を提示した時点で、候補者の予定表のなかでは「一番後回しの会社」になっている、と考えておいたほうが現実に近いでしょう。
目安は3日以内、遅くとも1週間以内
では実務上、どこを目標に置けばよいか。運用の目安としておすすめしたいのは、次の三段階です。
3日以内に設定できる:理想的な状態です。応募時の温度がまだ残っているため、面接の場でこちらの話を素直に聞いてもらいやすくなります。在職中の方には難しい場合もありますが、まずはここを基準に候補日を組み立てます。
7日以内に設定できる:許容できる範囲です。ただしこの場合、面接日までのあいだに一度は連絡を入れておきたいところです。何もしないと、当日の欠席率が上がりやすくなります。
8日以上先になる:例外扱いとして、理由と対処をセットで考える必要があります。候補者側の事情(在職中でシフトが読めない、遠方から来るなど)で先になるのか、会社側の事情(面接官の予定が埋まっている)で先になるのかで、打つ手はまったく変わります。
問題なのは後者、つまり会社都合で面接日が遠くなっているケースです。これは日程調整の技術ではなく、面接枠が確保されていないことから生じます。応募が来てから面接官の空きを探す運用では、どうしても提示できる最短日が先になってしまいます。対処としては、毎週決まった時間帯に面接枠をあらかじめ仮押さえしておく方法が現実的です。詳しくは面接枠が取れない。現場が忙しい会社の面接枠の作り方をご覧ください。
日が空くときに、間をどう埋めるか
候補者側の事情でどうしても10日後、2週間後になることはあります。その場合に何もせず当日を待つか、途中で連絡を入れるかで、当日の結果は変わってきます。
仮に面接日が応募から12日後になったとします。このとき入れる連絡の組み立て方は、たとえば次のようなものです。
- 日程確定の翌日まで:面接の詳細案内を送る。場所・所要時間・持ち物・当日の連絡先に加えて、面接を担当する人の名前と役職まで書く
- 面接日の1週間前あたり:仕事内容や職場の様子が分かる情報を一つ送る。求人票に書ききれなかった一日の流れ、配属予定の部署の人数構成など。用件を作らず「その後いかがですか」とだけ送ると催促に見えるため、必ず何か渡すものを添えてください
- 前日:リマインド連絡。ここで初めて「お待ちしています」の一言を入れる
ポイントは、間を埋める連絡を「確認」ではなく「情報提供」の形にすることです。候補者からすると、来るかどうかを問われる連絡は負担ですが、知らなかったことを教えてもらう連絡は歓迎されやすくなります。この考え方は「とりあえず面接に来てもらう」が失敗するとき。面接前フォローの意味でも詳しく扱っています。
また、日が空くこと自体を候補者に説明しておくことも有効です。「面接官が現場に出ているため、直近ですと◯日が最短になります。それより早い枠が空いた場合はすぐにご連絡します」と伝えておけば、放置されているという印象は避けられます。実際に枠が空いたときに前倒しを提案できれば、それ自体が丁寧な会社という印象につながります。
まず、自社の平均日数を数えてみる
改善の前にやることは、いま自社が何日かかっているかを知ることです。直近3ヶ月の応募者について、応募日と面接実施日を並べ、その差の日数を書き出してみてください。10件もあれば傾向は見えます。
そのうえで、面接に至らなかった人については日数がどうだったかも見てください。面接に来た人の平均が5日、来なかった人の平均が11日といった差が出れば、それが自社にとっての境界線です。応募数が少ない会社ほど1件の取りこぼしが重くなりますから、この数字は早めに押さえておきたいところです。
社外採用部では、応募の受付から初回連絡、日程調整、面接前後のフォローまでを採用事務局として代行しています。面接枠の押さえ方や、日が空くときの連絡設計もあわせて設計します。料金は月額49,800円からで、初回に設計費100,000円をいただく形です。応募は来ているのに面接まで届かないという実感がある方は、こちらからご相談ください。現在の日数と、どこに手を入れられそうかを一緒に見ていきます。
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