「金曜の夜に届いた応募に、月曜の昼すぎに電話をかけたらもうつながらなかった」。応募対応のご相談をいただくと、こうした話がよく出てきます。担当者が怠けているわけでも、対応を後回しにしているわけでもありません。単に、会社が動いている時間に応募が来ていないだけです。

求職者が求人を探すのは、仕事が終わったあとの夜や、休みの土日が中心です。一方で会社が電話をかけられるのは平日の日中。この時間のズレは、努力や気合いでは埋まりません。埋めるには、時間外に来た応募をどう受け止めるかという「受け方の設計」が要ります。

応募の発生時間と、対応可能時間のズレを図にする

まず、自社の応募が実際に何時ごろ届いているかを確認してください。求人媒体の管理画面には応募日時が残っています。直近2〜3ヶ月分を書き出して、平日日中/平日夜/土日祝の3つに分けるだけで十分です。

多くの中小企業でこの作業をすると、平日日中に届く応募が思ったより少ないことに気づきます。在職中の方が探すのは通勤中か就業後、パート希望の方は家事が一段落した夜、といった具合に、応募の山は会社が閉まっている時間帯にできやすいのです。

ここで押さえておきたいのは、応募者の側にも「動ける時間」があるということです。夜に応募した人は、翌日の日中も仕事や家庭の都合で電話に出られないことが多い。つまり、企業の対応可能時間と候補者の応答可能時間が、二重にすれ違っています。

応募が届く時間帯企業側の状況候補者側の応答しやすさ
平日日中対応できる在職中だと出にくい
平日夜(18時以降)翌朝までは動けない比較的つながりやすい
土日祝週明けまで止まるつながりやすいが週明けには熱が下がる

この表を自社の実態に合わせて埋めてみると、「どの時間帯の応募を取りこぼしているか」がはっきりします。応募から入社までの流れ全体を点検したい方は、応募から入社までのフロー図を描くと、課題は一目でわかるもあわせてご覧ください。

当日中に「一次接触」だけは成立させる

営業時間外の応募に、その場で電話をかける必要はありません。夜の21時に知らない番号から着信があれば、かえって警戒されます。目指すのは、電話ではなく当日中に一次接触を成立させることです。

一次接触で伝えることは、多くありません。

  1. 応募を受け取ったこと
  2. 誰が対応するか(担当者名)
  3. いつ連絡するか(「明日の午前中にお電話します」まで言い切る)
  4. つながらなかった場合の代替手段(メール返信でも可、など)

このうち3番目の「電話の予告」が効きます。予告なしの着信は無視されやすい一方、「明日10時ごろにお電話します」と伝えてあれば、候補者は待つ姿勢になります。翌朝の接触率が変わりやすいのはこの一手です。

手段としては、媒体の自動返信メールに加えてSMSを1通送っておくと届きやすくなります。メールは埋もれますが、SMSは開封されやすい。ただし文面は短く、事務的になりすぎない程度に整えます。自動返信だけで安心してしまう落とし穴については応募者への自動返信メールだけでは足りない理由で詳しく整理しています。電話・SMS・メールの使い分けそのものは応募者に電話がつながらない。SMS・メールを組み合わせた連絡の順番が参考になります。

夜間のSMS送信をためらう場合は、21時を送信の目安ラインにして、それ以降の応募は翌朝8時台に送る運用でも構いません。大切なのは「いつ送るか」を毎回悩まないよう、時間のルールを先に決めておくことです。

月曜朝に溜まった応募を、どの順番で処理するか

土日に届いた応募が月曜朝にまとめて並ぶ。ここで上から順に処理していくと、後半の応募が午後や翌日にずれ込みます。順番の付け方を決めておきましょう。

判断材料は、次の3つです。

たとえば仮の数字で、月曜朝に5件の応募が溜まっていたとします。全件に電話をかけると1件10分としても、不在の折り返しを含めて午前中いっぱいかかります。そこで、先に全5件へSMSまたはメールで「本日中にご連絡します」の一次接触を10分で済ませてしまい、そのうえで経過時間の長い順に電話をかける。この順序にするだけで、待たされている感覚を全員から減らせます。

もうひとつ、月曜の午前中に面接枠を探し始めないことです。面接官の予定を後から押さえようとすると、候補日の提示が数日遅れます。あらかじめ週内に2〜3枠を仮押さえしておけば、電話の場で日程を確定できます。この段取りは中小企業の面接日程調整が空中分解する理由と直し方でも触れています。

「時間外を誰が受けるか」を決めておく

ここまでの手順は、社内でも組み立てられます。問題は、誰がそれを担うかです。

社長や総務の責任者が夜や土日に個人の携帯で応募を受けている会社は少なくありません。短期間なら回りますが、繁忙期や休暇と重なった週に止まります。止まった週の応募がそのまま失われる構造は、担当者の頑張りとは別の問題です。

現実的な選択肢は3つあります。ひとつは、時間外の一次接触を自動化とテンプレートで最小限にし、電話は翌営業日に集約する方法。ふたつめは、社内で当番制にして日曜夜だけ確認する時間を決める方法。みっつめが、応募受付から初回連絡、日程調整までを社外の事務局に持たせる方法です。

私たち社外採用部は、3つめの立ち位置でご支援しています。応募の通知を事務局側でも受け、夜間・休日に届いた応募にも一次接触を入れ、翌営業日の電話までを設計してお返しする。求人・媒体・スカウトなど母集団形成の運用から、応募対応、日程調整、内定・入社フォローまで、面接以外の採用実務を担い、そのなかで応募が来たあとの動線を止めないことを重視します。面接そのものと採否の判断は御社が行います。料金は月額49,800円から、初回に設計費100,000円をいただき、以降は支援内容・工数に合わせて個別にお見積りします。外部に任せることへの不安がある方は採用を外注するのが不安な社長へ。失敗しない任せ方もご覧ください。

まず今週やること

大きな仕組みを入れる前に、今週できることがあります。

このうち文面と枠の確保だけでも、月曜の動き方はだいぶ変わります。応募数を増やす前にできることが残っているケースは多く、その考え方は応募が少ない会社が、応募を増やす前にやるべきことにまとめています。

応募は、こちらの都合に合わせては来てくれません。合わせるのは受け方のほうです。夜と土日の応募をどう受けるか、自社の設計を一度見直してみてください。手が足りない、あるいは仕組みの組み方から相談したいという場合は、こちらからお問い合わせください。佐々木をはじめ担当者が、御社の応募発生時間の実態を見ながら具体的な受け方を一緒に考えます。