「採用担当を専任で置く余裕はない。でも兼務ではもう回らない」。中小企業の採用体制の悩みは、多くの場合この一文に集約されます。

この状態で「もっと頑張る」「人を増やす」のどちらかに飛びつく前に、一度やっていただきたいことがあります。採用担当がやっている業務を、全部書き出してみることです。棚卸しをすると、実は「自社でやるべき仕事」と「外に出せる仕事」が混ざったまま、一人の担当者に載っていることが見えてきます。

まず、採用業務を分解する

採用業務は大きく4つの段階に分けられます。書き出すときは、この枠に沿って洗い出すと漏れがありません。

段階業務の例
集める求人票の作成・更新、媒体の選定・管理、写真や原稿の準備
つなぐ応募受付、初回連絡、質問対応、面接の日程調整、リマインド
見極める書類確認、面接、採否の判断、条件の提示
迎える内定通知、入社手続き案内、入社までのフォロー、初日の受け入れ

書き出してみると、想像以上に項目が多いことに驚かれるはずです。しかも「つなぐ」の業務は応募が来るたびに発生し、タイミングを選べません。兼務の担当者を最も消耗させているのは、たいていこの部分です。

内製と外注を分ける3つの判断基準

洗い出した業務を、次の基準で仕分けしていきます。

基準1:会社の意思決定を含むか

採否の判断、提示する条件、誰を面接するか。これらは会社の意思決定そのものであり、外に出せません。見極める仕事は内製の核です。一方、日程調整やリマインド連絡には意思決定が含まれず、型が決まれば誰がやっても品質を保てます。

基準2:即時性が求められるか

初回連絡や応募者からの質問対応は、速さ自体が品質です。兼務の担当者が「手が空いたらやる」形では、どうしても遅れが出ます。即時性が必要なのに社内で即応体制を組めない業務は、外部化を検討する優先度が高い領域です。

基準3:発生が不規則か

求人票の更新は計画的に進められますが、応募対応は発生のタイミングを選べません。不規則に発生する業務のために人を張り付けるのは、中小企業には非効率です。不規則な業務ほど、外部の体制に載せる効果が出やすいと言えます。

この3つに加えて、業務量の波も考慮に入れると判断しやすくなります。応募対応は、求人を出した直後に集中し、その後は落ち着くという波の大きい業務です。ピークに合わせて社内の人員を確保すると閑散期に手が余り、平時に合わせるとピークで取りこぼします。外部サービスが応募対応と相性がよいのは、この波に合わせて体制を調整しやすいためです。

仕分けの結果、よくある形

この棚卸しを行うと、似た結論に落ち着く会社が多いようです。

つまり「候補者と会って決める」部分は会社に残し、「候補者を面接と入社まで確実に運ぶ」事務局部分を外に出す形です。候補者への連絡を外部が担っても、会社の判断で採用が決まる構図は変わりません。

棚卸しの副産物:属人化が見える

業務を書き出すと、もうひとつ大事なことが分かります。「この業務、〇〇さんしかやり方を知らない」という属人化です。担当者の退職や異動で採用が止まる会社は、例外なく応募対応が属人化しています。外注するかどうかにかかわらず、書き出した業務に手順を付けておくだけで、体制の危うさは大きく減ります。手順書といっても、初回連絡の文例、日程調整の流れ、使っている管理表の場所を1枚にまとめる程度で十分です。

書き出した先の選択肢として

棚卸しの結果、「つなぐ」と「迎える」の連絡業務を外に出したいとなったとき、その受け皿になるのが採用事務局です。社外採用部は、応募受付・初回連絡・日程調整・面接前後や内定入社のフォローを月額49,800円〜、初回設計費100,000円、以降は支援内容・工数に合わせて個別にお見積りする形で代行し、対応状況をKPIとして報告します。採用の判断はすべて御社に残ります。

まずは自社の採用業務を書き出してみて、その仕分けに迷ったら、無料相談で一緒に整理することもできます。